環境構築・運用

データインポート|マスタ・履歴データの一括登録

商品マスタ・お客様データ・過去施行履歴 を Excel / CSV から 一括登録 する手段は、Salesforce に複数あります。ブリッジ葬儀の初期セットアップや、他システムからのデータ移行で必須の知識です。

3 つの主要ツール

ツール

容量

操作性

推奨用途

データインポートウィザード

5 万件以内

画面操作 (簡単)

標準オブジェクト中心の少量データ

Data Loader

500 万件以内

専用アプリ (中)

大量データ・カスタムオブジェクト

Salesforce Inspector

制限なし (実用 5 万件)

Chrome 拡張 (中)

開発者向け / クエリ実行

① データインポートウィザード

Salesforce 標準の Web UI から使えるインポート機能。

アクセス

Setup → データ → データインポートウィザード

対応オブジェクト

  • 標準オブジェクト: 取引先 (Account)・取引先責任者 (Contact)・リード・キャンペーン・ソリューション・パーソン取引先
  • カスタムオブジェクト: 任意

手順

  1. ウィザードを起動
  2. オブジェクト選択 (例: 取引先 = 家族 / 会社)
  3. 操作選択 (新規追加 / 更新 / 追加と更新)
  4. CSV ファイル をアップロード
  5. 項目マッピング (CSV 列 ↔ Salesforce 項目)
  6. 「開始」 → インポート実行
  7. 完了メールで結果通知

CSV の例 (家族 / 会社のインポート)

Name,RecordType,AccountKana__c,Phone,BillingState,BillingCity,BillingStreet
山田家,Family,ヤマダケ,03-1234-5678,東京都,新宿区,新宿1-1-1
鈴木家,Family,スズキケ,03-9876-5432,東京都,渋谷区,道玄坂2-2-2
ABC 株式会社,Company,エービーシーカブシキガイシャ,03-5555-5555,東京都,千代田区,丸の内3-3-3

制約

  • 5 万件まで (それ以上は Data Loader へ)
  • 添付ファイルや関連オブジェクトの一括インポート不可
  • 入力規則・自動処理 (Trigger / Flow) は 実行される

② Data Loader

Salesforce 公式のデスクトップアプリ。Mac / Windows どちらにも対応。

ダウンロード

Setup → 統合 → Data Loader → ダウンロード

対応オブジェクト

  • 標準・カスタムすべて
  • sou__Slip__c のような namespace 付きオブジェクトも OK

機能

機能

用途

Insert

新規レコード追加

Update

既存レコード更新 (ID 指定)

Upsert

外部 ID で「あれば更新、なければ追加」

Delete

レコード削除

Hard Delete

完全削除 (リサイクルボックスからも削除)

Export

データ抽出

Export All

削除済みも含めて抽出

手順

  1. Data Loader を起動 → ログイン
  2. 操作を選択 (Insert / Update / etc.)
  3. 対象オブジェクトを選択
  4. CSV ファイルを指定
  5. 項目マッピング (.sdl ファイルで再利用可能)
  6. 実行 → 結果 CSV が生成 (成功 / 失敗 別)

大量データの推奨運用

  • 一度に 5 万件以下 に分割 (DML 制限・タイムアウト回避)
  • 入力規則を一時的に無効化 することも検討 (移行後にすべてのデータが整合性 OK の場合)
  • Trigger / Flow を一時オフ にする (大量データだとパフォーマンス影響)
  • Sandbox でリハーサル を必ず実施

上級: Command Line インターフェース

Data Loader は CLI モード も提供。バッチ処理・スケジュール実行に活用できます。

process.bat /path/to/conf/process-conf.xml [プロセス名]

③ Salesforce Inspector

Chrome 拡張機能。開発者向けの データ閲覧・編集 ツール。Salesforce 画面の右側に常駐し、SOQL クエリやデータ操作ができる。

インストール

Chrome Web Store で「Salesforce Inspector」を検索 → 追加

主な機能

機能

用途

Data Export

SOQL クエリでデータ抽出

Data Import

簡易インポート (Update / Insert / Delete)

Show all fields

現在のレコードの全項目を表示

Show field info

項目のメタ情報 (API 名・型・必須・FLS)

業務でのユースケース

  • データ調査: 「あの項目の値の分布は?」を即座に SOQL で確認
  • 項目 API 名の確認: ページレイアウトに無い項目の API 名取得
  • 小規模データ更新: 100 件程度の値書き換え

公式ツールではない

Salesforce Inspector は コミュニティ製の OSS ツール です。Salesforce 公式サポート対象外ですが、開発・運用現場では広く使われています。

ブリッジ葬儀でよくあるデータインポートシーン

1. 初期セットアップ時

  • 家族 / 会社 (既存当家リスト) を Data Loader でインポート
  • お客様 (個人) を続けて Data Loader でインポート (外部 ID で家族と紐付け)
  • 過去施行情報 を Data Loader でインポート
  • 会員契約 をインポート

2. 商品マスタの一括更新

  • 価格改定時に 商品マスタ を一括更新
  • Data Loader の Update 機能で対応

3. 他システムからの移行

  • 旧 CRM・自社開発システムからのデータ抽出 → CSV 整形 → Salesforce へ
  • まず家族 → お客様 → 施行 の順序で

4. 月次バッチ処理

  • 外部会計システムから入金データを月次インポート
  • Data Loader CLI でスケジュール化

インポート時の注意

文字エンコーディング

  • 日本語データは UTF-8 を推奨
  • Shift_JIS だとファイル読み込みエラーが出ることあり

CSV のフォーマット

  • カンマ区切り
  • 値にカンマ・改行・ダブルクオートを含むなら "..." で囲む
  • ヘッダ行を最初に置く

日付フォーマット

  • YYYY-MM-DD (例: 2026-06-17)
  • 日付/時刻は YYYY-MM-DDThh:mm:ssZ (UTC) または YYYY-MM-DD hh:mm:ss

値リスト (Picklist) の値

  • 値リストに登録されていない値はインポートエラー
  • Sandbox で先に値リストを整備してから本番投入

必須項目

  • 必須項目が空欄だとインポート失敗
  • 入力規則違反でもエラー

親レコードの先行投入

  • 子レコードを入れる前に親レコードを投入
  • 親への参照には Salesforce ID または外部 ID を指定

外部 ID

  • 「外部 ID」項目を作って Upsert すると、ID なしでも紐付け可能
  • 例: 旧システムの当家コードを外部 ID にする → 子データは旧コードで親を参照

インポート後の確認

  1. インポート結果 CSV (success.csv / error.csv) を確認
  2. エラー件数 を確認 → エラーメッセージで原因把握
  3. ランダムサンプリングで データを目視確認
  4. 件数の整合性 (元 CSV と Salesforce 内件数の一致)
  5. レポートで集計値が想定範囲か確認

エラーパターンと対処

エラー

原因

対処

MISSING_REQUIRED_FIELD

必須項目空欄

CSV に値を追加

INVALID_FIELD

項目 API 名間違い

マッピングを修正

STORAGE_LIMIT_EXCEEDED

データ容量上限

データ整理 or 容量追加購入

DUPLICATE_VALUE

一意性制約違反

重複データを排除

INVALID_CROSS_REFERENCE

参照先 ID が存在しない

親レコードを先にインポート

FIELD_CUSTOM_VALIDATION_EXCEPTION

入力規則違反

値を見直す or 入力規則を一時無効化

こんなときは

1 万件のお客様データを一気に入れたい

→ Data Loader を推奨。CSV 整形後、Insert で実行。Sandbox で先にテスト。

Excel から直接インポートしたい

→ Excel から CSV に出力してインポート。Excel ファイル直接は非対応。

関連オブジェクトを同時にインポートしたい (家族 + お客様)

→ 個別に: まず家族をインポート → 家族の Salesforce ID を取得 → お客様 CSV の AccountId 列に貼り付け → お客様をインポート

→ または外部 ID を使って Upsert で同時処理

自動処理を止めてインポートしたい

  • Flow / Trigger を 一時無効化 (管理者作業)
  • 全件インポート後、Flow / Trigger を再有効化
  • ただし計算項目 (Roll-up Summary / 数式) は再計算が必要

インポート後にデータが正しく入っていない

  • 入力規則違反でスキップされていないか
  • 項目レベルセキュリティで書き込み権がない可能性
  • 必須項目の空欄

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📅 最終更新日: 2026-06-16