機能の深掘り

伝票エディタを使いこなす|行操作・割引計算・履歴管理

伝票エディタは、ブリッジ葬儀の中でもっとも使う頻度が高い画面です。一見すると単なる Excel ライクな表に見えますが、実は 「行の履歴(Undo/Redo)」「4 値連動の自動計算」「税額の自動集計」「行のグルーピング」 など、業務効率を上げる仕組みがたくさん組み込まれています。ここでは画面の各機能を 1 つずつ解説します。

画面構成のおさらい

伝票エディタは大きく 4 つの領域 に分かれています。

  1. カードヘッダー — 価格マスタ (価格タイプ) の切替、仕入モードでは仕入先の切替
  2. ツールバー — Undo / Redo、上下移動、行コピー / 削除、商品追加、行追加
  3. 明細グリッド — 行ごとの明細編集 (Excel ライク)
  4. 合計サマリ — 割引前合計・割引額・税率別小計・税額・税込合計

伝票がロック (確定済み) されている場合は、上部に 「伝票がロックされています」 メッセージが出て、編集ボタンがすべて無効化されます。

ツールバーの全機能

ボタン

機能

キーボード

元に戻す (Undo)

直前の操作を取り消す

(履歴最大 50 回)

やり直す (Redo)

取り消した操作をやり直す

上へ移動

選択行を 1 つ上へ

(行を選択した時のみ表示)

下へ移動

選択行を 1 つ下へ

行コピー

選択行を複製

行削除

選択行を削除

商品追加

商品検索モーダルを起動

行追加

空の行を追加

Undo / Redo は 最大 50 回まで さかのぼれます。誤って削除した行も、保存前なら Undo で戻せます。

行の操作: 「選択」と「並べ替え」

チェックボックスで複数行を選択

各行頭にチェックボックスがあります。チェックすると以下のことができるようになります:

  • 上下移動 で複数行をまとめて移動
  • 行コピー で同じ内容を 1 つ下に複製
  • 行削除 で一括削除

ドラッグ&ドロップで並べ替え

行をつかんでドラッグすると、別の位置に移動できます。複数行を選択している場合は、まとまって移動します。

並べ替えた結果は、画面下の「保存」ボタンを押すまで 確定しません。誤って並べ替えても、保存前なら Undo か画面再読み込みで戻せます。

4 値連動 — 割引計算の仕組み

伝票エディタの最大の便利機能が、「定価 / 割引率 / 割引額 / 提供価格」の 4 値が連動する ことです。担当者はこのうち どれか 1 つを編集するだけ で、残り 3 つが自動計算されます。

例: 定価 ¥100,000 の商品に「3 万円割引」したい

  1. 定価セル: 100,000 (既に入っている)
  2. 割引額セル30000 と入力 → Enter
  3. 自動的に:
    • 割引率: 30%
    • 提供価格: 70,000
  4. 数量に 1 を入れる → 行の金額が 70,000

例: 「20% 引きにしたい」

  1. 割引率セル20 と入力
  2. 自動的に:
    • 割引額: 20,000
    • 提供価格: 80,000

例: 「最終的に 75,000 円で出したい」

  1. 提供価格セル75000 と入力
  2. 自動的に:
    • 割引額: 25,000
    • 割引率: 25%

どこから値が入ってもツジツマが合うように設計 されています。経理視点で見ても、税抜金額・割引額・割引率が整合した状態で保存されます。

端数処理は伝票ヘッダの設定に従う

割引額の端数処理 (切り上げ / 切り捨て / 四捨五入) は、伝票ヘッダの「小数点処理」項目 で決まります。同じ「30%」でも、端数を切り上げるか切り捨てるかで割引額が 1 円ズレることがあります。

値引き行のマイナス対応 (v2.3.0〜)

定価が無い (0 / 空欄の) 行に割引額を入力したり、定価を超える値引きをしたりすると、提供価格・明細金額がマイナスになることを許容 します。従来は 0 で止まっていましたが、「○○割引」「サービス値引き」といった値引き専用行 をマイナス金額で立てて、全体から差し引く運用ができます。

税額の自動計算

明細を入れていくと、合計サマリに以下が自動表示されます。

表示される情報

  • 割引前合計 — 定価ベースの合計
  • 割引額 — 全行の割引額の合計
  • 税抜き合計 — 割引後の合計 (税抜)
  • 税率別の小計 — 10% / 軽減 8% / 5% / 3% / 非課税 / 非課 ごと
  • 税率別の税額
  • 税込合計

インボイス制度に準拠した端数処理

税額は 税率ごとに 1 回だけ丸める 方式 (適格請求書発行事業者として国税庁ガイドラインに準拠) です。行ごとに丸めて合算すると 1 円ズレることがあるため、本パッケージは 税率ごとに小計を出してから税額計算 をしています。

担当者が個別に税額を計算する必要はありません。複雑な税率改定 (8%→10% など) があっても、税率マスタを参照して再計算してくれます。

外税 / 内税の切替

伝票ヘッダの 「税表示区分」 で外税 / 内税を切り替えられます。

  • 外税 — 単価は税抜、税額は別途加算
  • 内税 — 単価は税込、内訳として税額を抜き出す

切替を行うと、合計サマリの計算方法が即座に変わります。

行のグルーピング (請求書集計区分)

伝票明細には「請求書集計区分」という項目があります。これは、請求書 PDF を出すときに 同じ集計区分の行をまとめてグルーピング する仕組みです。

例:

  • 集計区分 祭壇関係 の行 → 「祭壇関係 ¥350,000」と 1 行に集約
  • 集計区分 料理 の行 → 「料理 ¥120,000」と 1 行に集約

集計区分は商品マスタ側で予め設定されています (管理者が運用)。担当者は意識せずに明細を入れていけば、PDF 出力時に自動でまとめてくれます。

集計区分を跨いだ行移動 (v2.3.0〜)

「集計区分ごとにまとめる」表示中は、原則として行は同じ集計区分の中でしか並び替えできません。ただし、商品マスタに紐付かない行 (手動で追加した空行・値引き行など、集計区分を持たない行) は、集計区分の枠を跨いで自由に上下移動 できます。値引き行を任意の位置に差し込みたいときに便利です。

備考の入力と定型文の挿入 (v2.3.0〜)

伝票エディターの下部に 「備考」入力欄 があります。手入力できるほか、横の 「テキストマスタから挿入」プルダウン から定型文を選んで挿入できます (既存の文章があれば改行して追記)。入力した備考は 見積書・請求書・領収書 PDF にも表示 されます。

定型文の登録・運用は テキストマスタで定型文を呼び出す を参照してください。

価格タイプ (価格マスタ) を切り替える

カードヘッダ右上の 「価格マスタ」 プルダウンで、伝票全体に適用する価格タイプを切り替えられます。

切替したときの動き

  • 既に追加されている 既存の明細の単価は変わりません (手動で再追加する必要あり)
  • 新規に追加する商品 は、新しい価格タイプで取得されます
  • 商品検索モーダルにも、新しい価格タイプの単価が表示されます

「途中で会員価格に切り替えたい」場合は、伝票エディタで既存行を一旦削除して、商品検索モーダルから再追加するのが確実です。

仕入モード (発注伝票) の特殊な切替

発注伝票 (レコードタイプ: 発注) では、価格マスタの代わりに 「仕入先」プルダウン が表示されます。仕入先 (家族 / 会社) を選ぶと、その仕入先専用の単価が引かれるようになります。

行の追加方法 (3 通り)

明細を追加する方法は 3 つあり、使い分けます。

方法

特徴

向いている場面

「商品追加」ボタン

商品検索モーダルで複数選択

カタログから選びたい (推奨)

「行追加」ボタン

空の行を 1 つ追加 → 手動入力

カタログにない商品を直接入力

「行コピー」ボタン

既存行を複製

同じ商品を数量違いで複数行入れたい

行ごとに編集できる列

編集できる?

メモ

品名

商品マスタの名前を上書きできる

規格

◯ (表示時)

App Builder で非表示にもできる

数量

整数

定価

4 値連動の起点

割引率 (%)

4 値連動

割引額

4 値連動

提供価格

4 値連動

税率

プルダウンで選択 (略称 TaxRate.ShortName__c 表示 — 例: 課10 軽8 非課 等。略称未設定なら正式名にフォールバック。App Builder で絞り込み可)

備考 1

App Builder で割当項目を切替可

備考 2

App Builder で割当項目を切替可

金額

自動計算 (提供価格 × 数量)

「保存」を押したら何が起きるか

保存ボタンを押すと、以下が裏で動きます。

  1. 伝票明細を一括保存 (新規 / 更新 / 削除をまとめて DML)
  2. 行番号の自動振り直し (10, 20, 30, ...)
  3. SlipDetailAmountTrigger が動き、親伝票の 税額・合計 を再計算
  4. UpdateSetProducts Flow が動き、セット商品が指定されていれば子明細を自動コピー

保存後、合計サマリの数字がチラっと更新されるのは、上記の再計算が完了したタイミングです。

こんなときは

1 行だけ削除したい

行頭のチェックボックスをオン → 「行削除」ボタン。または、Undo 範囲内であれば誤削除も戻せます。

並び順を変えたのに保存できない

ドラッグ&ドロップで並べ替えた後、画面下の「保存」ボタン を必ず押してください。並び替えだけは自動保存されません。

「コピー」と「行コピー」の違い

ツールバーの 「行コピー」 ボタンは、選択行を真下に複製します。OS の Ctrl+C ではありません。

「行のチェックボックス」が出てこない

ツールバーは行を選択している間だけ追加ボタンが出ます。何も選択していない時は 商品追加 / 行追加 のみ表示されます。

同じ商品を 10 個入れたい (数量 10)

商品検索モーダルで該当商品を 1 度だけ選び、追加された行の 数量セル10 と入力。複数行に分ける必要はありません。

同じ商品を 10 行に分けたい (数量 1 を 10 行)

商品検索モーダルで該当商品にチェック → 「行コピー」ボタンを 10 回。または、商品検索モーダルの「複数選択」を使って一度に追加 (商品検索モーダルガイド参照)。

並び替えがおかしい (数字がバラバラ)

明細には 「行番号 (SortOrder)」 という項目があり、これは保存時に 10, 20, 30, ... で自動採番されます。直接編集できる場面は通常ありません。

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📅 最終更新日: 2026-06-16