機能の深掘り

伝票のステータスとロックの仕組み

伝票には 「ステータス」 という項目があり、見積→請求→領収の流れを管理しています。さらに、ステータスや特定の条件によって、伝票が ロック (編集不可) されることがあります。担当者が混乱しがちな点をわかりやすくまとめます。

ステータスの一覧と意味

見積伝票

ステータス

意味

次の操作

見積中

作成途中・お客様との調整中

編集・変更可能

見積確定

お客様 OK・確定状態

「請求伝票を作成」ボタンが有効化される

キャンセル

提案中止・取り下げ

履歴として残す

請求伝票

ステータス

意味

次の操作

請求中 / 未送付

作成済みだが未送付

編集・変更可能

請求済

送付完了

入金待ち

入金完了

完済

領収書発行

キャンセル

取り下げ

履歴として残す

実際のステータス値は、組織のカスタマイズ次第で多少異なります。Setup → オブジェクトマネージャ → 伝票 から値リストを確認可能。

ステータスの変え方

  1. 伝票詳細画面を開く
  2. 上部の ステータスバッジ (例: 見積中) をクリック
  3. プルダウンで新しいステータス を選択
  4. 「保存」 をクリック

「保存」を忘れると、ステータス変更が反映されないので注意。

なぜ「見積確定」が必要なのか

請求伝票を作るボタン (Flow: CreateBillingDocument) は、見積のステータスが 「見積確定」 でないと実行できません。これは:

  1. 誤って未確定見積を請求伝票化 することを防ぐ
  2. お客様 OK が出た時点を明示 する
  3. 確定後の見積を変更しにくくして、履歴の改ざんを防ぐ

ためです。

伝票のロック (確定済みの編集制限)

ステータスが特定の値になると、伝票の 明細編集がロック されることがあります。

ロックされた時の画面表示

伝票エディタを開くと、上部に以下が表示されます:

🔒 伝票がロックされています
  • ツールバーのボタンがすべて無効化される
  • 行の追加・削除・編集ができない
  • ヘッダの一部項目も読み取り専用

ロックの目的

  • 確定済みの請求書 が後から改ざんされるリスクを防ぐ
  • 入金処理済み の伝票の整合性を保つ
  • 監査追跡 のための変更履歴を残す

ロックを解除する (例外対応)

業務上どうしてもロック済み伝票を編集する必要がある場合 (誤りの訂正など):

  1. システム管理者に依頼
  2. 管理者は ExcludeSlipLock 権限セット を一時付与
  3. 担当者が編集
  4. 編集後、管理者が権限セットを外す

履歴に残る運用なので、管理者が「いつ・誰が・なぜロック解除したか」を活動メモに残しておくのが望ましい。

ステータス遷移の典型パターン

パターン A: スムーズに完了

見積中 → 見積確定 → 請求伝票作成 → 請求中 → 請求済 → 入金 → 入金完了

パターン B: 途中で内容変更

見積中 → (修正繰り返し) → 見積確定 → 請求伝票作成 → 請求中 → (修正) → 請求済 → ...

パターン C: 取り下げ

見積中 → キャンセル

または:

見積中 → 見積確定 → 請求伝票作成 → キャンセル (請求伝票) → ...

ステータスを変えたときに動く処理

「見積中 → 見積確定」

処理

内容

「請求伝票を作成」ボタンが有効化

UI 側で判定

(設定により) 集計値の確定

一部の組織カスタムで自動計算

「請求中 → 請求済」

処理

内容

(組織カスタムでロック有効化) 明細編集不可

確定処理

親伝票と子伝票

請求伝票には、変換元の 見積伝票 が「元伝票」として記録されています。

  • 見積伝票 → 派生した請求伝票一覧 (関連リスト)
  • 請求伝票 → 元見積伝票 (項目リンク)

ステータスを変えても、この親子関係は維持されます。

こんなときは

「見積確定」にしたいのにエラーが出る

主な原因:

  • 必須項目 (宛名 / 価格タイプ / 税表示区分) が未設定
  • 明細が 1 行も無い
  • 金額が 0 円 (組織のカスタムルール次第)

エラーメッセージで足りない項目を確認 → 入力 → 再保存。

確定済み見積を「見積中」に戻したい

権限があれば、ステータスを直接変更できます。ただし、すでに請求伝票化されている場合は注意 (請求伝票との整合性が崩れる可能性)。

「キャンセル」にしたら関連の請求伝票はどうなる?

連動して自動キャンセルにはなりません。キャンセルにしたい場合は、関連の請求伝票も手動でキャンセルに変更してください。

「請求伝票を作成」ボタンが押せない

  • 見積が 「見積確定」 ステータスか確認
  • ボタンが灰色 = 既にこの見積から請求伝票が作られている可能性 → 元伝票関連リストを確認

確定済み伝票で明細だけ直したい

ExcludeSlipLock 権限が必要 (管理者対応)。一時付与してもらってから編集 → 終わったら権限を外してもらう運用。

入金完了になったのに自動で「入金完了」ステータスに変わらない

ステータスは 自動更新されません (組織カスタムで Flow を追加することは可能)。担当者が手動で変更してください。

業務上のステータス管理のコツ

ステータス変更を必ず実施するルールづくり

  • 見積を提示したら必ず「見積中 → 見積確定」または「キャンセル」へ移動
  • 請求書を送付したら必ず「請求中 → 請求済」へ移動
  • 入金が完了したら「入金完了」へ移動

このルールがあれば、レポートで「未送付の請求書」「未確定の見積」などを抽出できます。

Salesforce 標準レポートとの連携

ステータス値はレポートのフィルタや集計軸として使えます。

  • 「今月の見積中件数」
  • 「未送付の請求伝票」
  • 「キャンセル率の月推移」

管理者にレポート / ダッシュボードの作成を依頼すると、ステータス管理が経営の指標になります。

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📅 最終更新日: 2026-06-16