セットアップ

マスタデータを整備する (商品・価格・税率・式場・社員)

ブリッジ葬儀の日常運用に必要なマスタデータの整備手順をまとめます。

マスタ

用途

商品マスタ (Product)

伝票で選択する商品 (祭壇・棺・供花・料理など)

価格タイプ (PriceType)

価格区分 (標準価格 / 会員価格 / 葬祭ホール価格)

商品価格 (ProductPrice)

商品 × 価格タイプの単価

税率マスタ (TaxRate)

消費税率 (10% / 軽減 8% / 非課税)

式場 (Hall)

葬儀式場 / 通夜式場 / 火葬場

社員 (Employee)

担当者マスタ

テキストマスタ (TextMaster)

備考欄テキストのテンプレート

商品マスタの追加

  1. 上部 「商品マスタ」タブ → 「新規」
  2. 入力:
    • 商品名 / 商品名カナ / 商品コード
    • 分類 (祭壇・棺・供花・料理・返礼品 など)
    • 規格 (任意)
    • 販売単価 / 仕入単価 (デフォルト値)
    • 税率 (空欄でも、保存時に デフォルト税率 が自動補填される)
    • 請求書集計区分 (請求書 PDF での集計グループ)
  3. 「保存」

保存時の自動処理

自動処理

内容

デフォルト税率を補填

ProductDefaultTaxRateHandler が、税率未指定なら標準税率をセット

商品価格を自動生成

ProductAutoPriceTrigger が、全価格タイプ分の 商品価格レコード を自動作成 (標準価格はそのまま、会員価格は割引率% 適用など)

つまり「商品マスタを 1 件作る」だけで、関連する商品価格レコードが価格タイプの数だけ自動生成されます。

価格タイプの追加

葬儀社によっては「会員価格」「葬祭ホール価格」「上代」など複数の価格パターンを使い分けます。

  1. 「価格タイプ」タブ → 「新規」
  2. 入力:
    • 名前 (例: 会員価格)
    • デフォルト割引率 (%) (標準価格に対しての割引率。例: 10 で 10% 引き)
    • デフォルト価格フラグ (1 つの分類につき 1 つのみオンにできる。PriceTypeDefaultEnforcer が強制)
  3. 「保存」 → 全商品分の 商品価格レコード が自動生成されます (PriceTypeAutoPriceTrigger)

「デフォルト価格は標準価格 1 つだけ」のルールが強制されるため、デフォルトを切り替えたい場合は先に既存のデフォルトをオフにしてください。

商品価格の編集

個別商品の価格を編集 (商品価格エディタ)

  1. 商品マスタの 1 件を開く
  2. レコードページ内の 「商品価格エディタ」 で、価格タイプごとの単価を編集
  3. 「% 指定」 または 「金額指定」 で双方向に変換 (% を変えると金額も連動)
  4. デフォルト価格行 (標準価格) は読み取り専用
  5. 「保存」

未保存の変更があるとブラウザを閉じる前に警告が出ます。

商品 × 価格タイプを一括編集 (商品価格マトリクス)

  1. 上部 「商品価格マスタ」タブ をクリック → 商品価格マトリクス画面
  2. 商品 (行) × 価格タイプ (列) の Excel 風グリッドで一覧
  3. フィルタ で対象を絞り込み (商品名 / 分類 / 請求書集計区分 / 無効含む含まない)
  4. セルを直接編集 → 変更があったセルだけが保存対象
  5. 「保存」 → 変更分のみ更新 (1 度に最大 200 商品まで)

税率マスタ

インストール時に以下が自動投入されています。

  • 課税売上 10%
  • 課税売上 軽減 8%
  • 非課税
  • 課対仕入 10%
  • 課対仕入 軽減 8%
  • 旧税率 (5% / 旧 8%) など

⚠️ 重要: 税率マスタの新規追加は原則 NG

税率マスタの新規追加は、システム管理者であってもパッケージ提供元のバージョンアップを待ってください。

理由:

ブリッジ葬儀の伝票 (Slip__c) は、税率別の集計をするために 税率パーセントごとに専用の項目を持っています

集計項目 (Slip__c)

対応税率

StoredTax3__c / StoredTax3Sum__c

3%

StoredTax5__c / StoredTax5Sum__c

5%

StoredTax8__c / StoredTax8Sum__c

8%

StoredTax10__c / StoredTax10Sum__c

10%

StoredQualifiedTax3/5/8/10__c / *Sum__c

適格 (インボイス) 対応の同税率

StoredTaxExemptSum__c / StoredTaxFreeSum__c

非課税 / 不課税

Slip__c には 3% / 5% / 8% / 10% 以外の税率を保持する項目がありません

何が起きるか

組織で勝手に「課税売上 12%」のような新しい税率レコードを Setup から追加した場合:

  • 伝票明細 (SlipDetail__c) では税率レコードを Lookup で参照できる
  • しかし SlipAmountCalculationService (Apex) が伝票本体に集計する際、12% に対応する StoredTax12__c が無いため:
    • 税率別の小計・税額・PDF 表示 が正しく出ない
    • 適格請求書 (インボイス) 形式の税率内訳も狂う
    • 場合によっては保存時にエラー

パッケージで Create を技術的にブロック (v2.3.0+)

ブリッジ葬儀パッケージは、税率マスタの 新規作成 (Create) を権限セット側でブロック しています。

権限セット

税率マスタの Create

Read / Update / Delete

ブリッジ葬儀 - 管理者

❌ 不可

ブリッジ葬儀 - 担当者

❌ 不可

R のみ

ブリッジ葬儀 - 閲覧者

❌ 不可

R のみ

つまり 「ブリッジ葬儀」アプリの中からは、誰も税率マスタを新規追加できません

それでも追加できてしまうのは「Modify All Data」を持つユーザー

Salesforce 標準の 「システム管理者」プロファイル (Modify All Data 権限) が付いているユーザーは、権限セットでの制限を超えて 全データを編集 できるため、技術的には税率マスタへの追加が可能です。

運用ルール として、システム管理者プロファイルのユーザーであっても、税率マスタの新規追加は 行わない ことを社内で徹底してください。

正しい対応: パッケージのバージョンアップを待つ

日本の消費税率が将来 (例: 12%, 15% など) 改定された場合、パッケージ提供元がバージョンアップで 以下をまとめて配信します:

  • 新税率の Slip__c 集計項目 (StoredTax12__c 等) の追加
  • 新税率の TaxRate__c マスタレコードの追加 (CMDT 経由)
  • SlipAmountCalculationService の更新 (新税率の集計ロジック)
  • PDF 帳票の税率内訳表示の更新

→ 組織で先回りせず、パッケージのリリースノートで対応を確認してください。

既存税率の編集・並び替えは OK

新規追加は NG ですが、既存税率レコードの編集 (略称・表示順・有効/無効の切替・有効期間など) は問題ありません。例えば:

  • 旧税率 (5% / 旧 8%) を IsActive__c = false にして候補から外す
  • 表示順を変えて伝票の税率選択肢の並びを変える
  • ValidFrom__c / ValidTo__c で適用期間を絞る

これらは集計項目に影響しないため、システム管理者の判断で実施可能です。

担当者と管理者の役割

役割

税率マスタへの権限

ブリッジ葬儀 - 担当者 (権限セット)

参照のみ (パッケージ標準で制限済み)

ブリッジ葬儀 - 管理者 (権限セット)

既存編集 / 並び替え / 有効化切替 OK 。新規追加は技術的にブロック (Create 不可)

Salesforce システム管理者 (標準プロファイル / Modify All Data)

制限を超えて追加可能だが、運用ルールでパッケージ更新を待つ ことが原則

詳しくは ユーザー追加と権限の設定 を参照。

式場マスタ

葬儀式場 / 通夜式場 / 火葬場を登録します。

  1. 「式場」タブ → 「新規」
  2. 入力:
    • 式場名
    • 住所
    • 電話
    • 用途フラグ (葬儀式場 / 通夜式場 / 火葬場 / 待合室 など — 用途別に選択可能)
  3. 「保存」

「用途フラグ」をつけておくと、施行情報や日程エディタで式場を選ぶ際、用途に合わせて適切な式場が候補に出るようになります。

社員マスタ

葬儀担当・施行スタッフを登録します。

  1. 「社員」タブ → 「新規」
  2. 入力:
    • 氏名 (姓 / 名)
    • 電話 / メール
    • 所属支店 (発行元)
    • 役職 / 雇用形態 など
  3. 「保存」

担当者には社員マスタを編集させない (参照のみ) 権限です。マスタの整備は管理者が行ってください。

テキストマスタ

「請求書の備考欄に毎回書く決まり文句」「お礼状の定型文」などをテキストマスタとして登録 → 伝票の備考欄等でプリセットとして呼び出し可能。

  1. 「テキストマスタ」タブ → 「新規」
  2. 名前 (例: 振込先案内 (本店)) + テキスト本文 を入力
  3. 「保存」

こんなときは

商品を一括登録したい (Excel から)

Salesforce 標準のデータインポートウィザード (Setup → データインポートウィザード) を使えます。商品マスタ作成時に 商品価格が自動生成 されるので、商品価格は Excel に含めず、まず商品だけインポート → 後で商品価格マトリクスで微調整、が王道です。

価格タイプを新規追加したら、全商品の単価が 0 円になる

新しい価格タイプを作ると、商品ごとの単価が デフォルト割引率に基づく自動計算 で生成されます (= 標準価格 × (1 - 割引率%))。値が思わぬ計算になっている場合は、商品価格マトリクスでまとめて修正してください。

廃番商品をどう扱うか

商品マスタの 「廃盤」 (IsInvalid__c) チェックをオンにすると、検索モーダルにヒットしなくなります。過去の伝票履歴は残ります。削除は推奨しません (履歴が壊れる)。

式場を統廃合した

旧式場の 用途別チェック (葬儀式場 / 通夜式場 / 火葬場 / 安置場所 / 寺院 / お迎え先 など) をすべて オフ にすると、検索候補に出なくなります。新式場として再登録 (新規) してください。既存の施行情報は旧式場を参照したままになりますが、表示上問題ありません。 (※ Hall には汎用「無効」チェック項目は無い)

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📅 最終更新日: 2026-06-16